CHICAGO


あらすじ

   1920年代禁酒法時代のシカゴ。ナイトクラブの歌手ロキシー・ハートは些細なことから自宅で愛人を殺して逮捕される。小市民な夫エイモスは、「無実、無実」と叫ぶばかり。しかし、金の亡者の悪徳弁護士フリンによって、悲劇のヒロインに仕立てられ、釈放される。ロキシーはこのゴシップ記者達によってつくられた名声を利用して、ナイトクラブ界のスターになろうとたくらむ。

   一方、同じナイトクラブの歌手ヴェルマも殺人罪で捕まるが、世間の感心はこちらへ移り、悪名高くなる。それに乗じてヴェルマもロキシーに対抗してナイトクラブ界での売り出しを図る。しかし、結局悪女二人はチームを組み、悪評を利用しスターになることにまんまと成功してしまう。



感想

   このミュージカル、何と言っても見所は、セクシーなダンスでしょう。ナイトクラブが舞台なので、水着みたいな衣装で、とても目の保養になります。(おっさんか!!)そのダンスも結構迫力あるので、まさにこれぞブロードウェイというようなショーに仕上がっていると思います。

   このミュージカルはあんまりストーリー主体じゃないから、ストーリーはたいしたことありません。ただ名声を得るためにあらゆる方法を使うと言うのは日本の芸能界を思わせるようでした。日本人は基本的に飽きっぽい性格だから、その日本の芸能界で長く人気でいられる人はほんとに少ない。それこそしたたかな方法を取らなければいけないことだってある。でも、いくらしたたかな方法をとったって、実力がなければ結局長くは続かない。このミュージカルの二人もいろいろスキャンダルを利用して、有名になっていくが、それも人を引き付ける本物の物を持っているからこそなのだろう。

   舞台装置のほうはすごくシンプルで、ステージの上にジャズオーケストラがどーんとあって、その前や周りで踊ると言うだけ。まったくステージ転換はありません。大作ミュージカルを見過ぎているためか、ちょっと物足りなかったかな。でも音楽がジャズだし、それなりに楽しめる作品に仕上がっているのではないでしょうか。



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