レ・ミゼラブル


あらすじ

   パンを盗んだ罪で19年牢獄にいたジャン・ヴァルジャンは仮出獄されたが、宿を提供してくれた司教から銀器を盗んでしまう。見つかって司教の前に引き出されるが、司教が逆に彼を救うために銀器を差し出した。人の心の暖かさに触れ、改心したヴァルジャンは改名して成功し、街の市長になっていた。仮出獄破りを追跡するジャヴェール警部に身分を明かしてしまったヴァルジャンは、死の床にあるフォンティーヌから娘コゼットを引き取って親子として生活をはじめる。成長したコゼットは学生活動家のマリウスと恋に落ちてしまう。ある夜、マリウスら学生達のバリケードで戦闘があり、ヴァルジャンも戦うが落城。ここで彼はスパイとして潜入していたジャヴェールを逃がし、死にかけたマリウスを助けるのだった。ヴァルジャンに助けられたジャヴェールは自殺し、マリウスとコゼットは結婚する。その夜、ヴァルジャンの人生に終わりが訪れる。



感想

   まず劇場にはいって思ったのが、帝劇はでかい。一回のまんなかくらいだったが、役者がだれだか判断するのに大変だった。唯一救われたのは、テレビ等で有名な役者ばかり出ていたことだ。だからなんとか判別ができた。ただ森久美子は一目で分かったが。個人的にはジュヴェール(村井国夫)が一番気に入った。彼の生き方は正直かっこいい。一見ジャヴェールは悪役のように描かれているが、彼にとってはあの生き方が正義なのだ。だって仮出獄から逃げたヴァルジャンが本当は悪いじゃん。その後の生き方がどうあれ、悪いものは悪い。執念をもって自分の信じる道を生きてきたジャヴェールがヴァルジャンに助けられたことによって、少しヴァルジャンを許すという気持ちが出てきてしまったのだろう。その気持ちと自分の信念の狭間にたたされ、彼は自ら死という道を選んでしまったのだ。ジャヴェールの自殺のシーンはびっくり。やはり事前にストーリーを知らずに観ると面白いね。まさか死ぬとは。それもあの演出もおもしろい。橋が上がったよって感じ。またバリケードのシーンも迫力があってよかった。ミーハーな私としては芸能人をいっぱい観れてなおよかった。できれば、鹿賀丈史さんに「私の記憶が確かならば」と言ってほしかった。ヴァルジャンの死という結末だが、非常に後味はよかった。


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