RENT


あらすじ

   映画監督を目指すマークはニューヨークの下町イーストヴィレッジのアパートの屋根裏にシンガーソングライターのロジャーとともに住んでいた。彼らは家賃を払うこともできない貧乏暮らしで、元ルームメイトで今はアパートのオーナーであるベニーから再開発のため立ち退きを命じられる。クリスマスイブの夜、ロジャーは火を借りに来たミミと恋に落ちる。しかし半年前恋人がエイズを苦に自殺をして自分もエイズに感染してしまったロジャーは彼女の気持ちをそらそうとする。マークの恋人モーリーンはレズビアンになってしまい、マークと別れ、ジョアンのもとへ行ってしまう。モーリーンはその夜再開発に反対するパフォーマンスをすることになっていた。一方、マークの元ルームメイトコリンズは自分を介抱してくれたゲイのエンジェルと恋に落ちる。再開発反対のパフォーマンスは成功し、アパートは残ることになったが、ロジャーはミミもまたエイズであることを知り、二人の距離は縮まるが、ある日エンジェルがエイズでこの世を去る。そうしたなか、ロジャーは再び恋人を失ってしまうのではないかという思いと、自分が死ぬ前に何とか名曲をつくろうという欲求の間で、苦悩しもがいている。死が近づいたミミは皆の前から姿を消すが、仲間達によって衰弱しきった体でアパートへ連れ戻される。ミミは最後の力を振り絞り、ロジャーへ愛してると告げ、息を引き取る。ロジャーはそのかたわらでたった今完成したばかりの、彼女に捧げる最高の曲を熱唱するのであった。



感想

   私の一番大好きな作品です。超いいよ。まじで。この作品を実際に観たのはこの時が初めてなのだが、この作品に出会ったのはちょっと時をさかのぼります。というのは、大学の専門講読という授業でこの作品を英語で読んでいたのです。だけど、前期の段階でまだ2幕の少しぐらいまでしか進んでなくて、それから先のストーリーはまだ知らなかった。それまではいろいろあってもボヘミアンの生活を楽しんで生きていこうという雰囲気で、はたしてこの作品は感動するものなのか?とちょっと不安になっていたのですが、エンジェルが死んだあたりからちょっと趣が変わってきて、私的にエンジェルが一番好きだったので、どうして死んじゃうの?とそこから涙のでっぱなしでやんした。更に追い討ちをかけるようにミミがガクッと息をひきとりーので、ロジャーの曲 “Your eyes”ではタイタニックが沈むんじゃないかというくらいの涙が流れ落ちていました。更に更に更に、ラストの大どんでん返し、「聞いてないよーーー」てぐらいにサプライズされてしまい、劇場が明るくなった時には茫然自失とあいなりました。もうRENTの虜さ。帰りに早速CDを買ってしまったくらいです。

   また、一曲一曲が名曲なんですよ、これが。特にエンジェルとコリンズが歌う “I’ll cover you.”なんて最高。歌詞がまたよくて「私があなたのシェルターになってあげる」だの「毛布になってあげる」だの、はたから聞いてたら、さぶいぼでるほどのサブイせりふのオンパレードなんだけど、それがくさく聞こえないのがいいのよ。しかもその歌を男どうしで歌うんだから。RENTの魅力を語ったら、長くなってしまいそうなので、この辺にしときます。まだ観てない人は、しのごの言わずにとにかく観なさい。おすぎでした。



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